全国的にも珍しい温泉付き駅舎・ほっとゆだ駅
横手のかまくらを取材した後、JR北上線で西和賀町を訪問した話を以前の記事(岩手県一の豪雪地帯西和賀町の冬)に書きました。その際、下車したのが、「ほっとゆだ」駅でした。
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ほっとゆだ駅は、全国でも例を見ない温泉付きの駅舎です。ただ「温泉付き」とはいえ、外に出て駅舎を眺めると、どう考えても、併設の温泉の方がメインに見えます。湯田温泉峡のシンボルとしての存在感は確実にあるようです。
湯田温泉峡には、湯本温泉、湯川温泉、大沓温泉、巣郷温泉があり、20軒ほどの宿が営業しています。この他、駅の温泉「ほっとゆだ」を含め、日帰り温泉が10箇所あります。
ちなみに駅舎内の「ほっとゆだ」は、源泉かけ流しで、午前7時から午後9時の営業。大浴場には信号機が設置してあり、青・黄・赤の色で列車が近づいたことを知らせてくれます。というわけで、私も帰りに入ってみることにし、まずは目的地の錦秋湖へ向かいました。
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ほっとゆだ駅については、こんな記述でしたが、駅は元々1922(大正11)年に、横手を起点とする国鉄西横黒線(にしおうこくせん)の終点・陸中川尻駅として開業しました。西横黒線はその後、24(大正13)年に陸中川尻まで延伸した東横黒線に編入され、横黒線に線名を変更。岩手県の黒沢尻駅から秋田県の横手駅を結ぶ路線として開業しますが、54(昭和29)年に黒沢尻町が周辺の6村と合併して北上市になったのを機に、黒沢尻駅を北上駅に改名し、66(昭和41)年には線名も北上線に変更されました。
国鉄民営化後、陸中川尻駅は、旧湯田町が費用の3分の2を負担して、木造2階建ての新駅舎を建てました。また、湯田温泉峡を持つ町のPRと活性化も兼ねて温泉を掘り、89(平成元)年4月1日、温泉付き駅舎のほっとゆだ駅として運用を開始しました。
温泉施設ほっとゆだの入浴料は大人440円、子ども260円で、1600円で利用出来る貸切風呂もあります。私は、錦秋湖の雪景色を撮影した後、列車の待ち時間を利用して「ほっとゆだ」で冷えた身体を温めましたが、中にはわざわざ途中下車をして温泉に入る好き者もいるようです。まあ確かに、鉄道好き、温泉好き、どちらにとっても、行ってみたいスポットではあるでしょうね。それに私のような、鉄道、温泉にこだわりのない単なるミーハーも、近くに行ったら、寄ってみたくなること請け合いです。
ちなみに、ほっとゆだ駅は2002(平成14)年、「全国的にも珍しい温泉付き駅舎」として、東北の駅百選に選定されています。
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