ブルーインパルスの創設者・源田実さんに伺った話
私がまだ20代半ばだった41年前の今日、当時参議院議員だった源田実さんのお話を伺う機会がありました。日本の防衛に関するお話でしたが、ロシア(当時はソ連)の考え方なども出て来ました。今回のウクライナ侵略で、それを思い出したので、お話の一部を抜粋して紹介します。 源田さんは当時4期目の参議院議員を務めていましたが、お話を伺うきっかけは、源田さんが隊長を務めていた赤十字飛行隊の調布支隊長で、自らセスナを操縦して災害救援などに当たっていた山口敏彦さんからの紹介でした。ちなみに源田さんは、1904(明治37)年、広島県の生まれで、海軍兵学校、海軍大学校を卒業。1941(昭和16)年には第一航空艦隊参謀として真珠湾攻撃の作戦計画に参加。戦後、昭和29年航空自衛隊に入り、航空総隊司令を経て、航空幕僚長を務めました。 ◆ 人類の6000年の歴史を見て、その中で侵略者が最終的に勝利をおさめた例は、ただの一度もない。例外がないんです。言葉をかえて言えば「異民族を武力で征服することは不可能である」ということです。 チンギス・ハーンがアジアからヨーロッパに至る、世界でいまだかつてない大帝国をつくり上げた。アレキサンダーは、ヨーロッパからインドまでの大帝国をつくった。今何が残っているのか。 現在、アフガニスタンがソ連に制圧されている。しかし、アフガニスタンのあの民族、必ず独立します。私ははっきりこの首を賭けて言えます。要するに、武力による異民族の制圧というのは、全くの無駄であり、罪悪であると。 過去の日本はどうでしょう。神功皇后様以来、何度韓国を制圧したかーー。今、だれが韓国を統治しているか。日本人か。日本の制圧に対する恨みは、韓国人の心の底に深く根を下ろしています。いまだに豊臣秀吉は恨まれているんです。 我々が韓国に行きますと、調子がいいです。政治家同士、高級官僚なんていうのは、みんな適当に飲んで「日韓親善」と……、「共に手を携えて、共産主義に対抗しようじゃないか」と。上の方は「そうだ、そうだ」と、こうなんです。向こうの兵隊に聞いてごらんなさい、どう言うか。 「まっぴらだ。我々だけでやる。日本とは手を携えない。我々は日本の支配下にあった40年を忘れることは出来ないんだ」 と言うんですよ。 今の韓国の兵隊は戦後派です。従って自分らの親から教えられることなんです。彼らはまたその子どもに教える