目標はずばり、東京パラリンピックでの金メダル! - 山口凌河さん
■ゴールボール代表 |
小学5年生で野球を始め、中学時代は野球部の主将を務めるスポーツ少年でした。が、中学2年の時、レーベル遺伝性視神経症という難病を発症。2.0あった視力は半年ほどで、わずかに人影や光を認識出来る程度にまで落ちてしまいました。医師からは治らないと告げられ、自暴自棄になっていた彼に、母が盲学校進学を進めました。そして、進学した茨城県立盲学校で、ゴールボールと出会いました。
「目が見えなくなったらスポーツなんて出来ないと思っていました。でも、普通に体育の授業があり、また身体を動かす楽しさを感じることが出来ました」
その後は、ゴールボールにのめり込みます。野球と同じ団体競技で、仲間と声を掛け合い、コミュニケーションを取りながら戦う楽しさが山口さんには合っていました。高校1年の冬には、早くもゴールボールのユース代表合宿に呼ばれました。ここで世界を意識。世界と戦えることが、何よりも魅力的でした。
2013年には世界ユース選手権大会で優勝、更にフル代表にも招集され、2019年に開催されたジャパンメンズオープンでは大会得点王に輝き、日本チームの優勝に貢献しました。
山口さんのプレーは、投げる球の速さと、相手が嫌がるところに正確に投げ込めるコントロールの良さにあります。現在の目標はもちろん、東京パラリンピックで金メダルをその手にすること。
「以前は夢でしかありませんでしたが、相手チームを研究し、どうやったら勝てるか試行錯誤を繰り返し、東京パラリンピックではいい結果が出せるのではないか、と手応えを感じられるようになりました」
目が見えなくなったことで、見えたこともたくさんあります。自分は両親や友達、チームの仲間、所属する関彰商事の人たちなど大勢の人に支えられています。一番の収穫は、人のありがたさに気づけたことでした。そして、その人たちや自分を応援してくれている人に、スポーツで結果を出し恩返しがしたい。全ての人が、イコールで結ばれる社会を目指し、自分もレガシーを作っていけたら・・・。そう山口さんは話します。
【成績】予選リーグ:8月25日のアルジェリア戦は13対4で勝利、山口選手は5分の出場で1得点を上げました。27日のアメリカ戦は11対1で勝利、この日はスターターの3人が好調で、コールド勝ちを収めたこともあり、山口選手の出場はありませんでした。28日のリトアニア戦も10対2で勝利し、山口選手は3分の出場で1得点。29日のブラジル戦は3対8で敗戦、山口選手は12分の出場で日本の3得点中2得点を上げました。31日の準決勝(中国)は4対7で敗戦、山口選手は逆転を狙ったラスト1分の出場でした。今大会は5試合に出場し、プレイタイム21分、4得点という成績でした。
●競技日程:ゴールボール→8月25日から予選グループA(アルジェリア、アメリカ、リトアニア、ブラジル)/8月31日準々決勝(中国)
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