築地界隈を歩いてみる - 築地1丁目編
魚竹の銀鮭と青みの盛り合わせセット |
昨日のブログで八丁堀のことを書きました。そこで、せっかくなので、お隣の築地・新富町界隈について紹介してみます。
八丁堀の記事にも書きましたが、大学卒業後に就職したのは築地にある事務所でした。築地は7丁目までありますが、事務所は2丁目の端で、日比谷線築地駅の出口としては、市場と反対側になります。ビルの下は、首都高速都心環状線の新富町出口で、その向こう側は新富町です。また、少し西へ行って、首都高速都心環状線の本線を越えると、銀座1丁目、2丁目という位置にあり、築地と言っても、かなり中途半端な場所でした。
そんなわけで、数回に分けて、築地と新富町、入船、明石町、そして昭和通りから東の銀座辺りをぶらりと歩いてみたいと思います。
蜂の子のレバーヤサイと白スパ |
まず、築地1丁目は、だいたい南北が有楽町線新富町駅1番出口から晴海通りまでの約450m、東西は首都高速都心環状線が下を走る築地川公園から平成通りまでの約200mが範囲です。新富町駅1番出口を上がると、目の前に中央区役所があります。ここが東京都中央区築地1丁目1番地1号になります。
中央区役所は1969年竣工で、地下1階、2階は中央区立京橋図書館になっています。私や他の編集スタッフは、取材の資料探しで、頻繁に京橋図書館に通い、お世話になりました。現在、中央区役所は建て替えが検討されている模様で、当初案では、昨日のブログで取り上げた京華スクエアが最優先候補地に選定されましたが、その後、現地建て替え案が巻き返し、今のところ確定していないようです。
ところで、中央区役所は土佐藩中屋敷跡で、江戸で剣術修行をしていた坂本龍馬や武市半平太も、この中屋敷の長屋に住んでいたと言われています。
魚竹のしらす丼 |
中央区役所の裏側に入口がある京橋図書館から50mほどの所に、1948(昭和23)年創業の老舗フランス料理店「蜂の子」があります。蜂の子というと、ほとんどの方は、蜂の幼虫と思うようで、料理の写真を見せると、「どれが蜂の子なの?」と聞かれます。
が、違います。普通の洋食屋さんです。以前は、古民家の一軒家レストランだったんですが、2012年に改築し、白タイルにガラス張りのしゃれたレストランに生まれ変わりました。私は、古民家の時の方が好きでしたが・・・。
私がこの店でよく頼むのが、レバヤサイと白スパです。レバヤサイの他にも、ソーセージヤサイ、肉ヤサイというシチューがあり、これらを白スパと組み合わせて食べていました。また、白スパをガーリックスパやオムライスにする組み合わせもあり、それらも試したことがあります。もちろん、オムライスとハンバーグとか、メンチなどのランチもあり、それぞれの好みで選べます。
魚竹のまぐろ照焼 |
蜂の子の近くには、1893(明治26)年創業の江戸前鰻の老舗中の老舗「つきじ宮川本廛」や、博多名物水炊きの老舗「新三浦」の築地本店、1924(大正13)年創業の「築地玉寿司」の本店などがあります。他にも、個人店のため丁寧な仕事ぶりが光る「寿司寛」や、テーブルごとの鉄板で1枚ずつ丁寧に焼き上げてくれ焼きたてのステーキが味わえる「ステーキハウス チャイム」など、おいしい店が目白押しです。
が、それらの名店の中でも、私が築地ランチ・ナンバー1だと思うのが、「魚竹」さんです。魚竹はカウンターのみ13席の小さな店ですが、味だけではなく、店の雰囲気や接客も含め、築地に限らず東京でもトップクラスの店だと思います。
魚竹の寒ブリと中トロ盛り合わせ |
ご兄弟で料理を分担されていますが、もともと魚屋さんだった先代から受け継いだ店だけあって、新鮮な魚介類が味わえます。私の定番メニューは、銀鮭に青み野菜の盛り合わせを付けてもらうもので、青みの盛り合わせはホウレンソウ、アスパラ、オクラなどにおかかをパラパラッとかけてくれます。魚はふっくら焼かれ、添えられた大根おろしも絶妙。ご飯も味噌汁も文句なしのおいしさです。しかも、カウンターのご兄弟の接客といい、ご飯や味噌汁をタイミング良く出してくれる女性たちの気配りや所作もすばらしく、もう完璧です。
普通の店だと、ご飯の量を、いちいちこちらから「少なめに」と頼まないといけないのですが、魚竹さんは客の好みを覚えていて、席に座る前に「やや重」とか「やや軽」とか、板前さんがご飯を盛る人に声を掛けてくれます。私はその日によって、普通盛りとやや軽めを注文するめんどくさいヤツだったのですが、そういう人にはあらかじめ「今日はご飯どうしますか?」と聞いてくれます。そして、魚が焼き上がりそうなタイミングで、ご飯と味噌汁、それに漬物と酢の物の小皿を出してくれます。
また、味噌汁をおかわりすると、2杯目は違う具で出て来ます。1杯目が豆腐だったら、2杯目はなめこ、といった具合です。
焼き魚につけるセットは、いろいろ選べ、一番人気はなかおちです。他に玉子焼きとかポテトサラダを頼む人も多く、それぞれお気に入りのセットがあるようです。
銀鮭は、身はもちろん、パリッと焼けて香ばしい皮までぺろりと平らげ、味噌汁をおかわりして完食。毎度、満足感あふれるランチです。
季節によっては、釜揚げしらす丼やいくら丼、寒ブリと中トロの盛り合わせなどがメニューに載ることがあります。タイミングが合えば、焼き魚以外にも、おいしい魚竹料理に出会うことが出来ます。
もちろん、魚竹さんは夜も抜群。私がよく頼んでいたのは、刺身三点盛、青柳あぶり焼、厚焼玉子、若竹煮などですが、お店に今週のベスト5という貼り紙があるので、初めての人はそれを参考にしてもいいかと。
あぁ〜築地。
返信削除地方に住む私にとって憧れです。同じく金銭を払うならと思ってしまいます。
なかなか行く機会はありませんけど、記事を見ながらご飯を食べたいと思います。
私にとっても、今や築地は遠いです。。。新コロ以降、都内に行ったのはたった1回きり。県外に出たのも、長男に二人目の子どもが生まれ、退院してやっと会えるようになった日に、お嫁さんの実家へ行ったのと、一昨日、父の七回忌で水戸へ行った2度だけです。新コロが収束したら、とりあえず千住辺りで昼呑みから始める予定です(笑。
削除中央区役所が土佐藩中屋敷があった場所とは知りませんでした。坂本龍馬を崇拝する者としては不覚です。上屋敷は東京国際フォーラムがあった辺りだったのは知っていたんですが。
返信削除魚竹は何度か連れてもらいましたね。本当に美味なお店でした。また訪れたい名店です。
そのうち、「ひよ子」も登場しますか?😊
ひよ子、さっき2丁目編に入れましたが、既に閉店して7年。他にも、思い出深い店がいくつかあったんですが、それに加えて、最近になって閉店した店も多いようです。新コロの影響なのかは分かりませんが・・・。
削除ついでですが、事務所のあった細田ビルは、変なホテルに変貌を遂げていました。
細田ビルはもうないんですね。2年間毎月通っていた懐かしい場所でした。
削除変なホテルって、フロントで恐竜が受付をする例のホテルですね。
旧細田ビルの変なホテルは、人型ロボットだそうです。
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