5月中旬の蔵王山頂で寒さに凍えるの巻

蔵王の霧氷

2012年の5月中旬、宮城県の蔵王町側から蔵王エコーラインで御釜まで行ってみました。初日は路面凍結により通行止め。下界が晴天だったので勇んで出掛けた2日目も、刈田岳の頂上付近は悪天候。しかも、氷点下2度の中、冷たく猛烈な風が吹き付けてきました。

それでも、とりあえず車を降り、御釜方面へ向かいました。しかし、霧の粒がブリザードかと思うような勢いで吹き付け、どこに何があるのか全く見えません。手前の看板も霧氷で何が書いてあるのか読めず・・・。このままでは、凍死してしまう! そう思って、すごすごと引き返してきました。

蔵王頂上

しかし、停車中の車が揺れるほど激しく冷たい風にさらされたため、車に戻っても、しばらくは手が利かないほどでした。下界はスイセンが咲き、新緑がまばゆい季節だったんですが・・・。

蔵王には、2009年に山形側から行ったことがありましたが、その時は2月だったので、雪はあたりまえ。それが今回は5月も中旬ですからねえ。正直、想定外でしたが、舐めていたのも確かです。

蔵王頂上

蔵王連峰を東西に横断し、宮城県と山形県をつなぐ山岳観光道路・蔵王エコーラインは、例年4月下旬には開通します。その年も、同様に開通しており、私が行った翌週には、自転車ロードレース「日本の蔵王 ヒルクライム・エコ2012」が開催されることになっていました。しかも、蔵王の5月は、1年の中で晴天率が最も高い時期と聞いていたのですが、やはり山の天気は変わりやすいですね。


で、本来であれば、刈田岳山頂からは、円型の火口湖「御釜」が見られます。御釜は、蔵王のシンボルで、天候によって、湖面の色がエメラルドグリーンやるり色に変わることから、別名「五色沼」と呼ばれています。もちろん、私のように悪天候に当たってしまったら、御釜そのものが見えませんが。

蔵王 雪の回廊

そんなわけで、御釜は見ることが出来なかったのですが、蔵王には他にも見所がたくさんあります。まず、蔵王に向かう蔵王エコーラインの冬期閉鎖が解除される4月下旬から5月中旬まで、エコーラインはいわゆる「雪の回廊」となります。私が行ったのは5月12日でしたが、その頃でも、結構な高さの雪が残っていました。

三階滝
遠刈田温泉からエコーラインで10分ほどの中腹には、不動滝と地蔵滝、三階滝と、三つの滝を眺められる滝見台があります。不動滝は、落差53.5m、幅16m、蔵王山中で最も大きな滝です。三階滝は、落差181m、幅7mで、木々に囲まれた斜面を3段に連なって流れ落ちます。滝見台自体も周辺にブナの大木があって、自然を身近に感じられるスポットになっています。

また、蔵王エコーラインは、広葉樹の中を走るので、とても爽快なドライブが楽しめます。このエコーラインを下りきった所は、白石の弥治郎などと共に、伝統こけしの源流とされる遠刈田になります。ここから、大きな遠刈田こけしが両側に立つ橋を渡って、右折すると、宮城県最大規模のスキー場・みやぎ蔵王えぼしリゾートに向かう道になります。

みやぎ蔵王えぼしリゾートは、初心者から上級者まで多彩な滑りを楽しめる、バラエティーに富んだスキー場で、スノーエスカレーターを完備したキッズパークもあり、親子で楽しむことが出来るそうです。で、私が行った5月中旬には、「すいせん祭り」を開催していました。30種類以上約60万株ものスイセンが、ゲレンデを埋め尽くす様は壮観でした。

みやぎ蔵王えぼしリゾートのスイセン

みやぎ蔵王えぼしリゾートのスイセン

ちなみに、すいせん祭りは、4月下旬から5月中旬までの開催ということで、蔵王エコーラインの雪の回廊と共に楽しむことが出来ます。

蔵王山麓の新緑


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