三鉄全線復旧とSL銀河の運行で盛り上がる鉄の町・釜石
2014年4月12日、力強い汽笛と共にJR釜石線に蒸気機関車が帰ってきました。東日本大震災からの復興に寄与しようと、JR東日本が42年ぶりに復活させたものでした。釜石線の前身・岩手軽便鉄道が、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のモデルと言われていることから、SL銀河の名で土日を中心に年間約80本、花巻 - 釜石間を運行することになったのです。
運行初日は関係者や鉄道ファン約300人に見送られ、午前10時37分に花巻駅を出発。途中、遠野駅で給水や石炭補給をして、釜石駅には定刻の午後3時4分に到着しました。釜石ではSLを一目見ようと、ホームや線路沿いに多くの人が詰め掛け、歓迎ムード一色。更には駅前でも岩手出身の民謡歌手やシンガーソングライター、ご当地アイドルなどのライブが行われ、終日盛り上がりました。
SL銀河は、72年まで主に盛岡 - 釜石を結ぶ山田線で活躍していた1940年製のC58-239を復元したものでした。復元前は盛岡市の交通公園に展示されていましたが、市民やSL保存会、鉄道マンらが定期的に清掃するなど良好な状態で保存されていたため、復元が実現しました。
席数は176席で、全席指定。1カ月前から指定券(大人820円、こども410円)が販売されることになり、JR東日本に聞いたところでは、発売と同時に完売しているとのことで、運行前から早くも人気となっていました。
今年の運行は4月9日から始まり、基本的には土曜日が花巻(10:36)から釜石(15:10)、日曜日が釜石(9:57)から花巻(15:19)となっています。この他、ゴールデンウィークには4月29日(金)と30日(土)、また祝日の5月3日に往路、5日に復路、お盆の時期には8月11日(木)12日(金)、14(日)15(月)なども予定されており、運行日についてはSL銀河のサイトを確認してください。なお昨年11月、JR東日本から、SL銀河は客車の老朽化により2023年春をもって運行を終了する旨の発表がありました。今年は初冬までの運行で、2023年は春のみの運行になるようですが、詳しい日程は分かっておらず、決まり次第発表するとのことです。
私がリタイアしたら、SL大好き鉄子の義母を伴い、SL銀河に乗って釜石へ行き、大槌や山田を始め三陸の沿岸部を案内したかったのですが、それを実現する前に義母が亡くなってしまいました。せめて義母の思いだけでも乗せてあげたいところですが、コロナ禍もあり、SL銀河の引退前にそれが可能になるのか、微妙なところです。
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