東日本大震災被災地取材の拠点となった釜石駅
東日本大震災後、最初に入った被災地は釜石でした(東日本大震災後、最初に訪問した被災地・釜石)。その後1カ月ほどの間に、4回ほど釜石へ行きましたが、東北新幹線はまだ運転を再開していなかったので、鉄路の利用は少し後になりました。
しかし、2011年4月29日に東北新幹線が全通してからは、新花巻で釜石線に乗り換え、釜石駅でレンタカーを借り、大槌や山田、宮古などを回るようになりました。そんなわけで釜石線の利用が増え、往路は新花巻を昼過ぎに出る「はまゆり3号」、復路は釜石を14時半頃出る「はまゆり6号」を使う頻度が多くなりました。
釜石駅はもともと1939(昭和14)年に山田線の駅として開業しました。山田線は1923(大正12)年に盛岡 - 上米内間が開業したのを皮切りに、区間を延伸。路線名の由来で、1892年の鉄道敷設法で規定されていた山田町までは、1935(昭和10)年に完成。しかし、その後も延伸を続け、39年に大槌 - 釜石間が開業して、盛岡から釜石までが全通しました。また44(昭和19)年には現在の釜石線が開業、更に84(昭和59)年に三陸鉄道南リアス線が開業し、釜石には山田線、釜石線、三陸鉄道南リアス線が乗り入れることになりました。
東日本大震災では釜石市も大きな被害が出ましたが、釜石駅は倒壊や流失などは免れ、震災から26日目の4月6日には全線で運行を再開しました。ただ、先に書いたように東北新幹線の復旧はもう少し後のことなので、その当時は、羽田から臨時の直行便が飛んでいた、いわて花巻空港まで航空機を使い、そこからバスで7分の花巻空港駅へ移動して釜石線に乗っていました。
というわけで、釜石は被災地取材の拠点の一つとなり、取材が終わってレンタカーを返した後など、よく駅周辺で時間をつぶすことがありました。そんな時、よく入っていたのが、三陸鉄道の駅舎を利用した「さんてつジオラマカフェ」でした。
カフェは三陸鉄道釜石駅の駅舎をそのまま利用、店内には三陸鉄道沿線の主要な駅や景色を再現したジオラマが設置されていました。カフェの食券は、乗車券の券売機で購入。メニューは、めかぶ丼、いかカレー、たこライスがあって、この3種を盛り合わせた「さんてつセット」が900円でした。最初に入った時、私は「さんてつセット」にするつもりでしたが、駅員さんから、かなりボリュームあります、と聞かされたので、尻込みしちゃいました。その半年ぐらい後に訪問した時には、メニューも増えており、ハンバーグプレート&ハニーカフェ・オ・レをオーダーしたのを覚えています。
ちなみに、さんてつジオラマカフェは、2012年3月18日のオープンで、14年4月に南リアス線の吉浜 - 釜石間が運行再開するまで、続いていました。で、カフェに置かれていたジオラマは現在、イオンタウン釜石店2階のイベントスペースに移設されているようです。
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