はじめての親子孫3世代旅行で老神温泉へ

 

老神温泉
吟松亭あわしま特別室「尾瀬」からの眺望

11月23〜24日、群馬県沼田市の老神温泉へ行ってきました。親子孫そろっての旅行は初めてのことで、今年3月に生まれた長男の第2子から、今年4月にリタイアした私まで、総勢10人での旅となりました。

当初、栃木県の大田原を目的地として計画していたのですが、温泉露天風呂付客室で、食事は部屋食もしくは完全個室という条件を設定していたため、そもそも宿が限定されていました。しかも、10人の予定が合わないといけないので、日程調整にも苦労し、最終的に、行き先は老神温泉に変更することとなりました。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしま特別室「尾瀬」の露天風呂

老神温泉を選んだのは、「吟松亭あわしま」という宿に、温泉付特別室が3部屋あり、更に食事は2食とも完全個室となっていたからです。特別室の3室は本館の最上階にあり、この階には3部屋しかないとのこと。部屋は、「尾瀬」「武尊」「皇海」の3部屋で、「尾瀬」と「武尊」が露天風呂、「皇海」は窓から景色が眺められる展望風呂付きの部屋でした。広さは、「尾瀬」と「皇海」が和室2部屋にツインのベッドルーム、「武尊」が和室とツインのベッドルームとなっていました。

予約サイトで見た時は、「尾瀬」のみ予約可能になっており、8カ月と1歳4カ月、そして2人の4歳児は寝相が悪いため、布団を敷くとして、12.5畳と6畳で大人4人、乳幼児4人はさすがに厳しいと思い、最適な部屋を宿に直接照会することにしました。すると、予約サイトに出ていない部屋でも、空きがあるとのことで、少し時間をおいてアクセスしてくれれば、「皇海」も出てきます、との答えでした。

その回答通り、しばらくして予約サイトにアクセスしてみたところ、展望風呂付の「皇海」が予約可能で出て来たため、「尾瀬」と合わせて2部屋を確保。4歳児二人は食事と布団付き、1歳4カ月と8カ月の孫は布団のみで、予約が成立しました。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしま特別室「尾瀬」の露天風呂

4歳児の孫は二人とも女の子で、このところディズニー・プリンセスにはまっているため、沼田市の隣・高山村のロックハート城でプリンセス体験をすることにし、あとはりんご狩りぐらいで、極力、ホテルの部屋で過ごすことにしました。

当日、11月23日は、3連休最終日だったので、少し道路状況を心配していたのですが、コロナ禍以降、NEXCOは渋滞情報を出さなくなっており、もう行き当たりばったり。混んでいたら、サービスエリアやパーキングエリアに入っても、車の中からなるべく出ないという気持ちで出発しました。

往路は、東北自動車道から北関東自動車道を経由し、高崎から関越に出て、沼田を目指すことにしました。長男のところは、全力で遊ぶ家族なので、私と家内、そして駅の反対側に住む長女の家族が、「これから出発」とLINEをした頃には、既に栃木県の足利辺りを走行していたようです。

香里園
香里園で「ぐんま名月」の収穫体験

長男の家族はその後、沼田インターチェンジの近くにある「果実の里 原田農園」でマス釣りをして、更にりんご狩りとパフェ作り体験をしていました。その頃、長女の第1子が少し車酔いをしてしまったため、こちらの2組は、東北道・佐野SA、北関東道・波志江PAで休憩をはさんで様子を見ながら、沼田を目指しました。その後、関越道に入った頃には、孫の具合も落ち着き、最後の赤城高原SAはスルーして、「サラダパークぬまた」へ直行しました。

この施設の隣に、「香里園」という果樹園があるのと、サラダパークに遊具が少しあるようだったので、外でお昼を食べたり、りんご狩りをしながら、宿のチェックイン時間まで調整する予定でした。しかし、沼田ICを下りて施設のある上発知へ向かっている途中、周囲はよく晴れているのに、山の方は雪になっているのか、強い北風に運ばれた雪が雨のように、フロントガラスに当たるようになりました。そのため、サラダパーク到着後は、波志江PAのローソンで買っておいた昼食を、車の中で食べることになりました。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしまの大浴場は源泉掛け流し

車酔いした孫は、食欲がないらしく、とりあえず私と一緒に遊具のある場所へ向かったところ、きれいな空気の中、気分も良くなったようで、すぐに楽しそうにブランコや滑り台で遊び始めました。ひとしきり遊んだ後、孫を中心に「香里園」でりんご狩りにチャレンジ。1歳の孫はまだ寝ていたため、家内が長女の車で孫を見守るために残り、4歳の孫にカメラマンが3人随行し、初めてのりんご狩りを楽しみました。

この時期、「香里園」で収穫体験が出来るのは、代表的な品種の「ふじ」と、名前を聞いたことがなかった「ぐんま名月」でした。ただ、「香里園」で試食させてもらったところ、この「ぐんま名月」がおいしく、孫もこちらを中心に収穫。そして、ちょうど頃合いとなったため、収穫したりんごを持って、宿へ向かいました。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしまの露天風呂

「吟松亭あわしま」は、基本的に3時のチェックインのようですが、後から予約をした「皇海」のプランが2時チェックインになっていたので、家内の希望で早めにチェックイン。ちょうどお年を召した男性4人組が同じ時間帯に到着されましたが、3時までロビーで待機されるつもりだったのでしょう。そのため我々が先にチェックインすることが出来、その様子を見て、男性の一人がチェックインが可能かフロントに聞き、大丈夫との返事をもらって笑顔になっていました。

本館6階は、3室の特別室のみで、そのうち2室を使用していたため、エレベーターホールも含め、ほぼ貸切状態でした。孫は早速、あちこち探検。「尾瀬」は、メインの和室12.5畳に6畳の控えが付き、洋室もツインのベッドに大人3人がゆったり座れるソファーが置いてありました。庭園付き露天風呂は、だいぶ小さい気がしましたが、183cmの長男が4歳児と8カ月の孫と一緒に入っても全然大丈夫だったので、新型コロナが怖い家内は、こちらを利用することにしました。また、露天風呂の手前には広めのシャワーブースがあり、更にユニットバスも部屋の中にあるので、1歳児や8カ月の孫でも、特に心配はありませんでした。

吟松亭あわしま
山賊鍋が名物らしい吟松亭あわしまの夕食

私と長女は、チェックイン時間が早かったので、まだ他の客はいないのでは、と大浴場へ行ってみると、予想通り先客ゼロ。というわけで、そのまま源泉掛け流しの温泉を満喫してきました。

遅れて到着した長男の家族は、とりあえず「皇海」の方に荷を解きました。「皇海」も12畳と6畳の和室、ツインのベッドルームと、「尾瀬」と同じような造りでしたが、洋室はやや狭く、また展望風呂は洗い場が小さかったので、結局、利用しませんでした。そのため長男と孫2人はひとまず「尾瀬」の露天風呂へ。その後、風呂上がりの孫たちは、2部屋を行ったり来たりしながら、初めての家族旅行を楽しんでいました。4歳児の二人は、8月生まれと9月生まれで、ほぼ双子状態で育ってきたため、二人でずっと一緒にいられることが何よりうれしかったようです。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしまの夕食メニュー

ここの夕食は、部屋食ではなく、3階の食事処まで下りないといけないのですが、エレベーターでは他の客と乗り合わせることもなく、また我々家族だけの完全個室だったので、心配性の家内も、気を遣うことなく食事をすることが出来ました。孫たちの幼児食は、ハンバーグ、エビフライ、唐揚げなどで、子どもが好きなメニューが選ばれていました。ただ、まだ離乳食の8カ月はともかく、1歳4カ月の孫が食べるものがあるか心配していましたが、お姉ちゃんたちから少しお裾分けをもらったり、魚を取り分けたり、持参したレトルトのカレーを食べたりと、心配は杞憂に終わりました。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしまの夕食(幼児食)

「吟松亭あわしま」では、食事は個室で、お風呂も部屋で完結出来たわけですが、新型コロナの感染対策として玄関にはアルコール消毒と非接触型の体温計、エレベーター前や大浴場前、食事処の手前にもアルコール消毒が置かれていました。また、駐車場を見る限り、結構な宿泊客がいたようですが、食事時間などをずらしてくれていたのか、他の方とはほぼ接触することなく過ごせました。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしまの朝食

2日目は、10時にチェックアウトをして、私と家内は、昨日知ったばかりの「ぐんま名月」を親族に送るため、果樹園へゴー。その間、長男・長女家族は、道の駅「川場田園プラザ」で待っていてもらうことにしました。ここは、「家族で一日楽しめる道の駅」の東日本第1位になっている所で、3連休最終日だった前日は、車で通過した際、人でごった返していましたが、この日は平日なので大丈夫だろうとふんでのことでした。

吟松亭あわしま
吟松亭あわしまの朝食(幼児食)

とりあえず私と家内は、家内が検索で見つけた「原田農園」へ。前日、長男家族がマス釣りをしたり、りんご狩りをしたりした観光果樹園で、沼田では有名どころのようです。が、店の人に尋ねてみると、贈答用は既に終了してしまい、あとは少々傷がある自宅用のみの販売とのこと。それでは人に送れないので、昨日、長女家族がりんご狩りをした「香里園」へ行ってみることにしました。

すると、こちらにはまだ贈答用の「ぐんま名月」が残っており、何とかお嫁さんやお婿さんの実家を含め、義姉や姪の家においしいりんごを送ることが出来ました。ただ、こちらも、今日で受付を終わろうかと思っていたところだと話していたので、タイミングとしてはぎりぎりだったようです。ラッキーでした。

川場田園プラザ
道の駅「川場田園プラザ」のピザハウスでテイクアウト・ランチ

さて、子どもたちと孫たちが先に行っていた道の駅は、平日のこの日も混んでいたようで、子どもたちは第1駐車場には入れず、第2に停めたとのこと。ということは、我々はもう第2もだめだろう、と。そして案の定、第3にやっと空きを見つけて停めることが出来、ここで合流。孫たちは、ちびっこゲレンデやアスレチックで楽しそうに遊んでおり、確かに「一日楽しめ」そうな勢いでした。そこで、最初は個室があるレストランで昼食を取る予定でしたが、この日は風もなく暖かい日差しが注いでいたので、テイクアウトをして芝生の上で食べることにしました。

ところが、火曜日は多くの店が休業。それを知ったのは、パスタの看板に釣られて、一番端まで歩いた末に「本日休業」という非情な告知にしょげかえった後でした。その後、孫たちが遊ぶプレイゾーンへ戻りながら、あちこち覗きましたが、ほとんどが休業。結局、プレイゾーンのすぐ下にあるピザハウスでナポリ風ピザをテイクアウト。ピクニック気分でランチをしました。

大人6人、乳幼児4人でピザ6枚は多いかも、と思ったのですが、孫がたいそうな勢いで食べ、結局完食。特に、4種類のチーズが入った「川場チーズのクアトロフォルマッジ」がとてもおいしく、皆に好評でした。

そして、腹ごごちもいい案配で、最終目的地のロックハート城へと向かうことになりました。※ロックハート城は、本来は庭園など、いろいろ見るべきスポットはあるらしいのですが、今回はほぼ双子状態の4歳児によるプリンセス体験がメインだったので、お城の中だけで終了しました。。。

ロックハート城
ロックハート城

 *沼田市は、以前から取材や撮影で何度か訪れており、それらの写真は次のブログで紹介します。

コメント

  1. すごく楽しそうな家族旅行ですね。大名旅行?(笑)
    運転手さんは大変だと思いますけど。

    群馬は本当に馴染みのない県ですが、色々と楽しめる場所がありそうですね。なにより、源泉かけ流しの露天風呂はすばらしい!

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    1. 4人の孫がそろっての旅行はもちろん、長男、長女が結婚してから初めての家族旅行だったので、とても楽しかったです。
      長男の車は、あと2人は乗れるので、そろそろ便乗組にさせてもらおうかとも思う今日この頃です。

      沼田の風景について、別の記事を書きました。こんな時期でなければ、ここを撮影拠点に風景写真を撮ってみたいものです。

      削除
  2. 書き忘れました。一枚目の山に太陽が当たっている写真。紅葉しているんでしょうか。前田真三さんの『麦秋鮮烈』みたいですね。

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    1. 残念ながら、紅葉には少し遅かったようです。これは夕方の光が当たっているので、色温度の関係で、赤く染まった感じになりました。

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