親子4代女子旅にお供するの巻 - 川治温泉
川治温泉に旅行したのは、3年前の6月でした。当初、家内の母を中心に義理の姉と姪2人、家内と娘、それに生後8カ月の孫娘の7人で行く女子旅のはずでした。
しかし、旅行の直前になって姪の一人の懐妊が分かり、まだ安定期に入っていないことから、女子旅から抜けることに。で、その代打として私が指名されました。女子旅プラスワン、プラスワンの私は運転手兼子守という役回りです。
義母は旅行が好きで、よく義姉と家内と一緒にあちこち旅をしていました。歴女に鉄子という義母は、特に列車で歴史的な土地を巡るのがお好みでした。近場の時は孫たち(うちの娘や姪たち)が同行させてもらうこともありました。そして、この年の川治旅行では、更に一世代増え、親子4代旅となったわけです。
川治温泉では、大正15年創業の老舗旅館「湯けむりの里 柏屋」さんにお世話になりました。川治は鬼怒川と男鹿川が合流する温泉郷で、柏屋さんはほぼその合流点にあり、部屋の目の前を男鹿川の清流が流れていました。また、トレインビューが魅力の温泉宿とも呼ばれ、部屋の窓から左手を見ると、鬼怒川にかかる高架橋を野岩鉄道会津鬼怒川線の列車が走る光景が見られました。
野岩鉄道会津鬼怒川線というと、土日祝日を中心にSL大樹が運行します。運転区間は下今市駅と鬼怒川温泉駅の間だけなので、川治湯元駅までは来ていないのですが、もしこの橋をSLが走っていたら、特にSL大好き鉄子の義母は大興奮だったに違いありません。
川治温泉の開湯は江戸時代で、享保年間(1716年~1736年)に、男鹿川が氾濫した後、偶然に発見されたと言われます。その後、この地を通っていた会津西街道の宿場町として、また湯治場として栄えました。
会津西街道は、会津の若松城下から下野の今市を結ぶ街道ですが、それは関東側の呼び名で、会津側からは下野街道、あるいは南山通りなどと呼ばれていたそうです。江戸時代には、会津藩、新発田藩、村上藩、庄内藩、米沢藩などの参勤交代や江戸と会津以北を結ぶ物流の道として重要な役割を担っていました。街道筋にある大内宿には今も茅葺き屋根の民家が軒を連ね、往時を偲ばせます。
そんな川治温泉では、お世話になった柏屋さんを始め、いくつかの旅館がリニューアルやリノベーションにより、現代にマッチした宿として、観光客を迎えています。男鹿川沿いにある共同浴場「薬師の湯」(通称・岩風呂)も、2009年にリニューアルされており、男湯・女湯・混浴の三つの岩風呂の他、貸切風呂や低温サウナ、休憩所もあって、地元の人たちもよく利用しているのだそうです。
◆
川治温泉の旅は、姪や娘の勤めに配慮して、土日を利用した1泊旅行になっていました。そのため私も、急ごしらえの代役を務めることが出来たわけです。当時、私は平均して月2回、取材で全国あちこちへ出掛けていました。が、プライベートでの旅行は本当に久しぶり。しかも孫との旅行は初めてだったので、私にとっては思わぬご褒美となりました。
そして2日目は、昼食に今市の絶品グルメを食べる算段をして、途中にある鬼怒川温泉で時間調整をすることにしました。渓流に近い川治温泉に比べ、鬼怒川温泉の方はよりダイナミックな渓谷の温泉街という感じです。江戸時代は参勤交代の大名や日光詣の僧侶など、限られた人だけが入ることを許されていたそうです。が、明治以降に一般に開放されてからは、多くの観光客が訪れるようになり、関東有数の大型温泉地となりました。
その鬼怒川温泉街と、名勝・楯岩を結ぶ吊り橋が架かっている場所があります。鬼怒楯岩大吊橋というその橋は全長140m、眼下を流れる鬼怒川からは37mの高さにある歩行者専用の吊り橋です。橋の上からは、鬼怒川の急流や緑豊かな山々を眺められ、更に対岸の楯岩頂上の展望台からは鬼怒川の温泉街と美しい山並みを望むことが出来ます。
鬼怒楯岩大吊橋の近くには、足湯をしながらお茶が出来ちゃうという優れもののカフェがあります。ホテルサンシャイン鬼怒川の1階にある「足湯カフェ エスポ」さんで、ホテルの宿泊客でなくても利用出来るため、孫娘と一緒に足湯体験をしてきました。むちむちっとした短い脚で、お湯をちゃぽちゃぽする様がとても可愛いらしく、カフェにいた他のお客さんたちからも黄色い歓声が上がっていました(プチ自慢)。
◆
足湯カフェの後は、いよいよ今市の絶品グルメ。以前、今市で取材をした時にたまたま入った店で、とてもおいしかったため、ランチはそこにしよう、と楽しみにしていたのです。が、駐車場に車を置いて店に向かったところ、暖簾が出ておらず、扉も閉まっています。
「おかしいな、日曜日はやってるはずなのに。時間も昼を過ぎているので、開店していないはずは・・・」
と、いろいろ思いは交錯しますが、開いてないものは開いてないわけで。やむなく駐車場に戻ると、ちょうど家の裏口からお店の方が出て来られました。聞くと、今日は急用が出来てしまい、申し訳ないが休みです、とのこと。
相当がっかりしたものの、こればかりは仕方がないので、またの来店を約して、今市を後にしました。が、さすがにショックは隠せず、ランチをどうするか、全く当てのないまま車を走らせ、気付いたら東北自動車道で埼玉入り。結局、羽生PAに入ったのですが、ここは池波正太郎の代表作「鬼平犯科帳」の世界観を再現したという、なんだかテーマパークみたいなパーキングエリアで、これはこれで楽しめたので、結果オーライということにしました。
※今市の絶品グルメについては、次のブログで紹介します。
ムチムチの脚線美と言ったらJKみたいになりますね。その場にいた人の黄色い歓声が聞こえてきそうです。義理のお母さん達との思い出旅行にホッコリしました。
返信削除孫を連れて歩いていると、よく行き交う人たちから「かわいい♪」なんぞと声を掛けられるので、後で家内や娘に「かわいい一つもらいました〜」とか、いちいち報告しています(笑。。。
削除